
◇名詞の「数(すう)」「性(せい)」について
サンスクリットは「インド・ヨーロッパ語族」または「印欧語族」という一定の共通点を持った言語群のうちのひとつに分類されています。
なぜ距離的に遠くのヨーロッパとインドの言葉が同じ語族に入るかといいますと、民族の移動に伴って、それを話す人々が広がったからです。
現在の研究ではまだ特定ができていませんが、現在これらの言語を話す人々は、遠い過去のある時、ある地域で、共通の言葉を話す祖先を持っていた、と考えられています。
ヨーロッパの古典ギリシア語などと、この地理的に遠く離れたインドのサンスクリットに共通点を見出した時から、近代の「比較言語学」という学問が発達するのですが、それはさておき、この印欧語の特徴として、名詞が「格」「数」「性」を持つ、というものがあります。
◇「性(せい)」
「性」というのは、名詞ひとつひとつが、男性、女性という性格の別を持つことで、サンスクリットにはこの他に「中性」という性を加えて、3種類の性があります。
大本の発想は、古代の人々が世界の事物を、人間に男性と女性があるように、物事を男性、女性、またどちらにも属さないもの、という風に分類を
していったのが初めだと思います。
ただ、これらは現代の我々の発想から見て、見かけの性別に結びつかない 場合があり、単語ひとつひとつについて、「これは男性名詞」 「これは女性名詞」…と、ひとつひとつ覚えるしかないのです。
しかし、話す場合と、書く場合との、自分から発する場合なら区別がつかないと話し、書くことができませんが、サンスクリットを学ぶ方法は読むことが主体の方がほとんどと思いますので、出てきた単語の格や数が 特定さえできれば、あまり「性」を意識する必要はない、とも言えます。
また、読む分においては、単語の末尾や、変化の形から推定できる場合もありますので、それほど頭を悩まされる項目ではないと思います。
◇「数(すう)」
「数」というのは習慣上「すう」と読みます。これは数(かず)のことです。英語でも、「単数形」「複数形」の違いがありましたね。
英語の場合は、ひとつの場合が「単数形」、二つ以上をまとめて 「複数形」で表しましたが、サンスクリットには、この他に、 「両数(りょうすう)形」または「双数(そうすう)形」というものがあり、これは二つのものを表す時に使います。
例えば、「両手」や「両眼」など、元々二つのものをペアで表すとき、また相対する軍隊など、他にも普通に二つのものを表すときには、全てこの「両数形」を使います。
ですので、サンスクリットでは、「単数」「両数」「複数」という、ひとつのもの、二つのもの、三つ以上のもの、を全て違った形で表現します。
その形の違いも、英語の複数形のように「s」をつけるだけ、などという生易しいものではなく(笑)、単語の末尾が一見複雑に変化します。
例えば、「手」を意味する男性名詞「 hasta ハスタ 」で見ますと、まだ解説していませんが、「手は、手が」を意味する「主格」で、
単数形が「 hastaH ハスタハ 」
両数形が「 hastau ハスタウ 」
複数形が「 hastaaH ハスターハ 」 と語尾が全く違った形になるのです。
以上のように、サンスクリットの「数」には、「単数」「両数」「複数」の3通りがあることになります。
◇「格(かく)」
「格」については、少し長くなりますので、別項で書きたいと思います。
上級者向け VIPルームのご案内
「VIPルーム」として、「原典アーカイブ」を拡充させた、幅広い原典を公開させていただきます。
ログインには、サイトのVIP会員の認証が必要です。サイトの都合で、このサイトをアップしております「らくらくHP」のアカウント取得(無料)をしていただく必要があります。
認証を必要とさせていただきましたのは、
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今のところ内容が少ないですので、認証も無料でさせていただきます。内容が増えましたら有料にさせていただくかもしれませんので、お早目のご要請をどうぞ。
(なお、寄付としてのお代金は受け付けさせていただきます。パソコンソフトで喩えますと、試用無期限のシェアウェアという感じでしょうか。今のところお代金のお支払いは義務ではありませんが、ご閲覧、ご使用いただいて、打ち込みの手間や、講読やデータとしての使い勝手をお認めいただけるようでしたら、金額の上限は無制限で(笑)お支払いを受け付けさせていただきますので、ご遠慮なく(笑)お申し出をいただけますようお願い申し上げます)
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まとめますと、
・原典の公開に同意をしていただけること
・サイトの都合で「らくらくHP」のアカウントを取得をしていただけること
・認証要請に際して、ご自身のサンスクリット学習歴、サイトへのご意見、ご要望などをお書きいただけること
を認証への条件とさせていただきます。
なお、内容につきましては、
現在、ハタ・ヨーガの聖典のひとつ「ゲーランダ・サンヒター」、カーマ文献の「アナンガランガ」のみがアップされております。
今後の予定として、間近にはカーリダーサの「ラグヴァンシャ」、
またかなりの珍品、インド相撲の経典「マッラプラーナ」、他にもタントラ文献、個々のウパニッシャド文献、戯曲、法華経の原典などの仏典、などなど、短いものを順次アップさせつつ、ゆくゆくは、ヴェーダ文献や、マヌ法典、二大叙事詩、など定番の大作、また皆様ご待望の(?)カーマ文献、またアーユルヴェーダ文献など、珍しいものをアップさせていき、最終的にはサンスクリット文献の一大データベースにしていきたいと考えています。これらの中には、現在専門書店でも入手の難しいものもあるかと思います。
これらは「原典をアップさせる意義」に書きましたように、読解テキストとしてだけでなく、データとして単語の検索をしたりするのにも使用することができます。
また、原典作品の他にも、一般公開してしまうには惜しいような(笑)、秘伝的な学習方法なども、掲載の目処が立ち次第、アップさせていく所存です。
どうぞこれらの資料をご活用いただき、サンスクリットのご学習にお役立ていただけますよう、願っております。認証要請のご連絡を心よりお待ちしております。

月とともに
月が私とともにありますように

(この記事は、ネット上の質問コーナーのご質問にお答えして作成したページです。もとの記事はこちらにあります)
(先のサイトでは、回答に自分のブログ、ホームページにリンクを貼ることは禁止だったそうで、すでにこちらへのリンクが削除され、回答も編集されています。ですので、回答の文の意味が通りにくくなっています。私の文章が下手なためではありません(笑))
「バガヴァッド・ギーター」を章ごとに分割し、参照しやすくしました。
全文の検索など、データとしては「全文版」を、読解にはこちらをお使いください。
こちらは、発行中のメルマガ、「サンスクリット原典で読み解く「ヨーガ・スートラ」!のための「ヨーガ・スートラ」のサンスクリットの原文です。
デーヴァ・ナーガリーの本文と、ローマ字の翻字、さらにそれを単語を区切った形で表示しています。
1:1〜1:3

このサイトでの翻字方法
このサイトで、インドの文字、デーヴァ・ナーガリーをローマ字に表す方式は
「ハーバード・京都のaa方式」を採用します。
現在インドでサンスクリットを表記するには、主に「デーヴァ・ナーガリー」という文字を用いますが(ヒンディー語もこの文字を用いています)、これをローマ字に写す方法は何種類かあります。
日本語でも「ヘボン式」とか何とか式とか、何種類かありますよね。「ツ」が「tsu」であったり、「tu」であったり。
一般に書籍などで主に用いられるのは、例えば「a」の長い母音の上に横棒が引いてある形式のものでしょう。書籍ではほとんどがこれを用いており、最近はネット上でもこの方式がほとんどになってきたようです。
この方式は見た目が綺麗で、読みやすいのですが、通常パソコンで打ったり、表示するには少し手間です。また、このサイトはゆくゆくはメルマガの発行なども視野に入れていますので、通常のローマ字で打てないと困るのです。
そこで普通に用いるローマ字での表示方法があるのですが、まず、さきほどの「a」の長い母音を大文字の「A」で表す方式です。これですと、普通に打てる文字で表示ができるのですが、大文字を打つ時にシフトを押すのが面倒で、かつ見た目もなんとなく大文字がアンバランスで、美しくない感じなのです。
そこで、初めに書きましたように、このサイトで採用する方式は、「a」の長い母音を「aa」と表記する方法です。これを「ハーバード・京都のaa方式」、または「京都・ハーバードのaa方式」と呼んでいます。
これの利点は先ほどの大文字を使う方式と反対で、打ち込みがしやすいこと、また見た目のよさも損なわないこと、です。
以下にデーヴァ・ナーガリーと「ハーバード・京都のaa方式」を対照させて掲載しておきます。



書籍を読むときには必要になってきますので、参考までに通常書籍などで用いる翻字方法を掲載しておきます。上記の「aa方式」と比較しますと、普通に打てる文字は共通で、上に横棒がついたり、上、下に点を打ったり、通常では打てない文字だけが違うことがわかります。



ヨーガ関連 用語辞典
(この文章をサンスクリット部分の音声付きでご覧いただくこともできます。
音声を併せてご利用になりたい方は、音声ブログの方へどうぞ)
シッダ・アーサナ 達人座・達人坐 など siddhaasana
◆ サンスクリット siddhaasana 読み シッダーサナ
siddha シッダ
意味 成就された、達成された、成功した、完成した、神通力を有する、
聖者、予言者、8種の神通力を持つ半聖者
ちなみに、仏教の開祖、いわゆるお釈迦さまの本名は「siddhaartha」「シッダールタ」、「目的を達成したもの」という名前でした。
aasana アーサナ
意味 アーサナ (別項解説)
解説
日本での「達人坐」はどなたの発案かは存じませんが、「到達した、達成した人、」という意味で「達人」と名づけられたのでしょう。現在ではサンスクリットをそのまま読んで、「シッダ・アーサナ」と呼ぶことが多いようです。
ヨーガの本によっては「シッダ」を「スィッダ」と書いてあるものがありますが、「スィッ」とひねった読み方(?)をする必要は全くありません。普通に「シッダ」でいいのです。ただ、サンスクリット式に正確に読む場合は、シッダの「ダ」は、強く息を出しながら発音する、有気音です。
(これもすでに書きましたが、サンスクリットの正式な書き方、読み方は、「シッダ」と「アーサナ」を続けて、「シッダーサナ」と書き、また読みます。)
別項「アーサナ 2」で述べましたが、ハタヨーガの聖典、「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」で、アーサナの中で最も優れている、と述べられたのが、このシッダーサナです。
参考
シッダーサナの形
yonisthaanakamaMghrimuulaghaTitaM kRtvaa dRDhaM vinyaset
meMdhre paadamathaikameva hRdaye kRtvaahanuM susthiram ||
sthaaNuH saMyamiteMdriyo'caladRzaa pazyedbhruvoraMtaraM
hyetanmokSakapaaTabhedajananaM siddhaasanaM praocyate || 37 ||
(解説省略・・・)
全体の意味
会陰部(肛門と性器の中間部分=俗に言う‘蟻の戸渡り’の部分。あ、‘蟻の戸渡り’の方がマイナーでしょうか?(笑))に、足のかかとを当てて、しっかりと固定するべきである。
それからもう片方の足を陰茎の上に、あごを心臓部にしっかりと押し当てる。
身体を動かさず、感覚を抑制し、眼を動かさず、眉間を見つめるべきである。
これこそが、解脱への扉を開き始める、シッダーサナと呼ばれる。
シッダーサナについて
caturaziitipiiTheSu siddhameva sadaabhyaset
dvaasaptatisahasraaNaaM naaDiinaaM malazodhanam || 41 ||
aatmadhyaayii mitaahaarii yaavaddvaadazavatsaram
sadaa siddhaasanaabhyaasaadyogii niSpattimaapnuyaat || 42 ||
単語の切れ目
catur - aziiti - piiTheSu - siddham - eva - sadaa - abhyaset
dvaa - saptati - sahasraaNaaM - naaDiinaaM - mala - zodhanam
aatma - dhyaayii - mita - aahaarii - yaavad - dvaadaza - vatsaram
sadaa - siddhaasana - abhyaasaad - yogii - niSpattim - aapnuyaat
単語の意味
catur 4 aziiti 80 (caturaziiti 80)
piiTheSu 座、椅子、ポーズなどを意味します。この場合、
アーサナと同じ意味で用いています。(の中で) siddham シッダーアサナ
eva のみが、(強調) sadaa 常に
abhyaset 実行する、学ぶ、反復する(べきである)
dvaa 2 sapta 7 sahasraaNaaM 1000の (dvaasaptasahasraaNaam 72000の)
naaDiiNaaM ナーディーの(ナーディーは、血管、プラーナの通り道、などを意味します。この場合は、プラーナの通り道、の意味でしょう)
mala 汚物、排泄物、アーユルヴェーダでいうドーシャの別名
zodhanam 除去すること、浄化、清めること
aatma 自身、生命、魂、本来の自分、最高我 dhyaayii 瞑想する
mita 適度の、簡潔な、量られた、少ない、制限された aahaarii 食物
yaavad に至るまで dvaadaza 12 vatsaram 年
sadaa 常に siddhaasana シッダーサナ abhyaasaad 修することによって
yogii ヨーギー、ヨーガを修する人 niSpattim 現れること、成し遂げられること、
成就、完成 aapnuyaat 到達する、獲得する、成し遂げる べきである
(詳細な文法解説省略・・・)
全体の意味
84のアーサナのうち、72000のナーディーの汚れを浄化する、
シッダを常に修するべきである。
本来の自己について瞑想し(最高我に思念を凝らし、魂に集中し、)
節食し、12年にわたり、常にシッダーサナを実行することによって、
ヨーガを修する者は、完成に到達する。
作品を打ち込み、アップする意義
サイトを開設して約2週間、だいぶサイトの骨格が整ってきたようです。
サイトでは、「原典アーカイブ」としてひとつの項目を立てて、現在はまだ数点の作品をアップさせたにすぎませんが、これからだんだん掲載の数を増やしていき、最終的にはサンスクリット文献の一大データベースを構築したいと考えています。
作品を掲載することは、これらの作品の書籍を入手するのがなかなか容易でなく、サイトを通して気軽に作品をご閲覧いただきたい、という思いがあるとともに、作品をパソコンに打ち込むことで、読解のテキストとしての機能以外に、作品をデータ化する、という点も狙っています。
現在はパソコンの環境も整っており、個人でも、あまりパソコンの知識を必要とすることなく、各国の文字を閲覧でき、また打ち込むことができる環境が整ってきています。デーヴァナーガリー、サンスクリットについても同様で、少し以前なら考えられないようなことが、個人で、個人のパソコンでできるようになっています。
では、パソコンで作品を打ち込んで、データ化する利点にはどのようなものがあるのでしょうか。考えられる点を、いくつか挙げてみたいと思います。
まず、内容の検索が容易になる、という点が一番大きいのではないでしょうか。上記のように、デーヴァナーガリーでの打ち込みが容易になっており、検索もデーヴァナーガリーの文字を打ち込んですることができます。ですので、ある作品に、ある単語がいくつあるのか、またどのように使われているのか、などを容易に調べることができます。
もちろん、サンスクリットには連声という法則があり、単語がつながっていて、また曲用、活用がありますので、単語の原形で検索しただけでは、引っかからない場合も多々あります。でも、その場合でも、サンスクリットの文法知識があれば、検索語を工夫することによって、その問題を小さくすることができると思います。
私がよくやりますのは、ある文献を読んでいて、文中での単語の意味がいまひとつしっくり来ない場合、他の文献でその単語を検索にかけ、どのように使われているか、検討することです。あとは活用、曲用の語尾を検索にかけ、どのような使われ方がしているか、またある単語、曲用の使用頻度はどのくらいあるか、などなど工夫次第でいろいろ活用することができます。書籍ではひとつの単語がどこに載っているかを調べる場合、索引がある場合でしたらそれも可能ですが、そうでない場合は初めから最後までを見渡す手間があります。パソコンは書籍では考えられないような検索の方法がいろいろと楽しめます。
あとは、パソコンのデータにすることによって、フォントの変更や、特定の部分を抽出したりすることが容易になることでしょう。文字を小さくして、自分の覚えたい部分を摘出し、プリントアウトして持ち運ぶ、などといったことも簡単にできます。
このように、掲載の作品は、読解のテキストとしてだけでなく、データとしても十二分にご活用いただきたい、という願いが込められているのです。これによって、少しでもサンスクリットを身近に感じられる方が増えていただけたらというのが、私の願いです。
ヨーガ関連 用語辞典
(この文章をサンスクリット部分の音声付きでご覧いただくこともできます。
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「アーサナ」その2 ハタ・ヨーガ編
先日は、アーサナの単語の意味、また「ヨーガ・スートラ」、いわゆる古典ヨーガ、ラージャヨーガの中での「アーサナ」の使われ方を簡単に見てみましたが、補足として、ハタヨーガでの「アーサナ」の使われ方を見てみましょう。
現在、一般にヨーガといって思い浮かぶ、さまざまなポーズをとるハタヨーガでは、例えば「パドマ・アーサナ」とか「シッダ・アーサナ」など、「・・・アーサナ」というつながり方で、いわゆるポーズを表す名称として定着しています。(日本語として読みやすいように「パドマ・アーサナ」と分けて書いてありますが、サンスクリットの正しい発音では、「パドマーサナ」、「シッダーサナ」と続けて読みます)
ハタ・ヨーガの聖典、「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」の中では、例えば「アーサナ」を次のように用いています。
caturaziityaasanaani zivena kathitaani ca |
tebhyazcatuSkamaadaaya saarabhuutaM braviimyaham || 35 ||
siddhaM padmaM tathaa siMhaM bhadraM ceti catuSTayam |
zreSThaM tatraapi ca sukhe tiSThetsiddhaasane sadaa || 36 ||
「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー 1:35、36」
単語の切れ目
catur - aziiti - aasanaani - zivena - kathitaani - ca
tebhyaH - catuSkam - aadaaya - saarabhuutaM - braviimi - aham
siddhaM - padmaM - tathaa - siMhaM - bhadraM - ca - iti - catuSTayam
zreSThaM - tatra - api - ca - sukhe - tiSThet - siddhaasane - sadaa
各単語の意味
catur = 4 aziiti =80 (caturaziiyi = 84) aasanaani = アーサナ
zivena = シヴァ神によって kathitaani = 語られた、説かれた ca = また
tebhyaz = これらから catuSkam = 4つ aadaaya = とりあげる
saarabhuuutaM = 最良のもの、主要なもの braviimy = 私は話す、述べる
aham = 私は
siddhaM = シッダ(アーサナ) padmaM = パドマ(アーサナ)
tathaa = また siMhaM = シンハ(アーサナ) bhadra = バドラ(アーサナ)
ca iti = また catuSTayam = 4種の
zreSThaM = の中で最良の、最も優れた tatra api = このうちでさえ
ca = また sukhe = 快適な tiSThet = 静止する、とまる、守る、固守する、
続ける、に心が向けられている、集中されている、(べきである)
siddhaasane = シッダーサナ(シッダ・アーサナ)に sadaa = 常に
(長くなりますので、細かい文法的な解説は、今は省略します・・・)
全体の意味
84のアーサナが、シヴァ神によって説かれた。
これらのうちから、最良の4つをとりあげて、私は語ろう。
それは、シッダ、パドマ、またシンハ、バドラ、の4種である。
このうちの中でも、最も優れているのが、快適なシッダーサナであり、
常にそれを保つべきである。
先日見ましたように、「ヨーガ・スートラ」の中には、単に「アーサナ」という使われ方をされ、「・・・アーサナ」という名称はでてきませんが、16から17世紀ごろの著作とされる(14世紀という説もあります)、この「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」ではこのような「・・・アーサナ」という名称が現れますので、それ以前にはそのような名称が一般化していたと思われます。、ラージャヨーガから、ハタヨーガが発展する中で、だんだん「・・・アーサナ」という呼び方が使われ始め、定着し、現在に至る、ということでしょう。
「・・・アーサナ」という使われ方が始まったのがいつ頃のことか、定かではありませんが、さまざまな文献を紐解くことによって大体の年代が特定できるかと思いますので、ひとつの研究テーマとしてもおもしろいものと思います。ただ、インドの文献は年代がはっきりしないものが多いですので、その作業はなかなか難しいものとなるとは思いますが・・・ 私自身も、今後さまざまな文献を読み解いていく中で、何かわかったことがありましたら、随時ホームページでご紹介させていただこうと考えています。
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